研究内容
主観的感情の認知神経基盤に関する研究
自己の感情を認識するために、脳と身体がどのように関わっているのか、という問題は心理学、精神医学、心身医学など幅広い分野にわたって大きな関心を集め、数多くの研究が行われてきました。私たちは、身体内部環境に関する知覚である内受容感覚(interoception)に焦点をあて、この感覚が主観的に経験できる感情とどのように関わっているのかを検討しています。
主な研究手法の一つとして、アレキシサイミアなどの感情認識の個人差に着目し、内受容感覚と主観的感情の神経基盤がこの個人特性によってどのように変化しているのかを観察することで、主観的感情の成り立ちを考える手がかりとしています。
以下は関連する主な研究業績です。
Effects of interoceptive training on decision making, anxiety, and somatic symptoms
Sugawara A, Terasawa Y, Katsunuma R, Sekiguchi A
BioPsychoSocial Medicine 14(1) 2020年3月17日
Interoceptive sensitivity predicts sensitivity to the emotions of others
Yuri Terasawa, Yoshiya Moriguchi, Saiko Tochizawa, Satoshi Umeda
COGNITION & EMOTION 28(8) 1435 - 1448 2014年
Anterior insular cortex mediates bodily sensibility and social anxiety
Yuri Terasawa, Midori Shibata, Yoshiya Moriguchi, Satoshi Umeda
SOCIAL COGNITIVE AND AFFECTIVE NEUROSCIENCE 8(3) 259 - 266 2013年3月
How does interoceptive awareness interact with the subjective experience of emotion? An fMRI Study
Yuri Terasawa, Hirokata Fukushima, Satoshi Umeda
Human Brain Mapping 34(3) 598 - 612 2013年3月